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ライチョウ(雷鳥)(その1)

夏山に ライチョウがいて 永久(とわ)思う  虚心



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新 野鳥歳時記 ライチョウ(雷鳥)(その1


新 野鳥歳時記 ライチョウ(雷鳥)(その1)

下とイラストあるいはタイトル文字ををクリックすると次の文章をご覧いただけます。
新 野鳥歳時記 ライチョウ(雷鳥)(その1)

写真はウッキペディアより利用しました。
手前がオスでとさか状の肉片があり奥はメス。

 2017年には雷鳥の雛を人工で孵(かえ)しました。育つことを願います。

 上の雷鳥の写真はウッキペディアに掲載の写真を利用させてもらいました。そのウッキペディアでは雷鳥の生息数などを次のように述べておりました。

 2005年の調査によれば新潟県頸城山塊の火打山と新潟焼山に約25羽、北アルプス朝日岳から穂高岳にかけて約2000羽、乗鞍岳に約100羽、御嶽山に約100羽、南アルプス甲斐駒ヶ岳から光岳にかけて約700羽生息しているとみられる。日本国内では合わせて約3000羽程度が生息していると推測されている。2007年には南アルプス北岳で絶滅したとの報告があったが2008年には生息が再確認されている。

 天敵の猛禽類や動物に捕食される以外に、山小屋などから排出されるゴミに混じる病原体やヒトが持ち込むサルモネラ菌ニワトリなどの感染症であるニューカッスル病ロイコチトゾーン感染により国内のライチョウが減少することが懸念されている。また、登山者の増加に伴い登山道周辺のハイマツ帯が踏み荒らされ劣勢となり次第に減少しており、それに伴いライチョウの生息数も減少している。卵及び幼鳥やメスはオコジョテンキツネなどの天敵に捕食されやすいと考えられ、オスの比率が高い地域は絶滅の前兆とされている

 登山者の残した残飯を求め飛来するハシブトガラスや温暖化に伴い、ニホンジカキツネニホンザルの生息域が高山帯に拡大することでシカ、ニホンザルとの餌の競合や、ハシブトガラス、キツネに捕食されることにより生息数は減少している。更に、以前からニホンザルに幼鳥が捕食されているとの情報がもたらされていたが、2015年には研究者が捕食している姿の写真撮影に成功した。

 以上が2017年7月時点のウッキペディアに記載のライチョウの生息数です。ウッキペディアの文章は常に揺れ動いておりますから、取りあえずこの時点のライチョウのことを書き留めておきます。

 2017年は画期的な年になりました。雷鳥の雛を人工で孵(かえ)したのです。成鳥になって次代の雛を育てることができるといいですね。

 夏の北アルプスおよび南アルプスに足を運びますとライチョウ(雷鳥)が奮闘をねぎらってくれます。

 ライチョウ(雷鳥)は人が近づいても逃げることがなく、同じところに長いことじっとしていることが多いものです。追いかけると最後の瞬間には逃げますが、人が棒切れをもって撃ちに行ったら餌食になってしまうはずです。黎明期のアルプス登山のころ、あるいは岩魚釣りに奥深く分け入った人にライチョウは捉えられて食べられたという記述も残されております。

 ライチョウ(雷鳥)ほど人を疑わない野鳥はありません。その無垢な心に人は感動するのです。昼は主にハイマツなどの下に潜んでおり、朝夕や霧が立ち込めるようなときに登山路の近くに姿を現すということになっております。ライチョウはハトを一回りか二回り大きくした身体です。野鳥は人が危害さえ加えなければライチョウ(らいちょう)のように人の傍にやってくるものなのです。


 夏の山ではライチョウ(雷鳥・らいちょう)の母親は雛をつれております。北アルプスと南アルプスでは4~5日の尾根歩きをしますと決まってライチョウが歓迎してくれます。長い間、山に入っているとライチョウは特別な条件下でなくとも目にすることができます。とはいうもののある夏の剣岳登山ではライチョウをみることができませんでした。巡り合わせの関係から特定の野鳥にを見ようとして出かける場合には絶対に出会えるという保証はありません。

 ライチョウ(雷鳥)は特別天然記念物に指定されている野鳥です。天然記念物だから「偉い」ということは何もありません。日本犬でも秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、北海道犬が国の天然記念物に指定されております。信州の川上村には川上犬という犬がいて県から天然記念物に指定されております。本州にいるライチョウはニホンライチョウ(日本雷鳥)でして、ニホンライチョウの生息数は、3000羽ほどととされております。

 北アルプスの立山の室堂には立山自然保護センターが設立されちて、ここに所属するナチュラリストがいて、観光シーズンには室堂平周辺を案内してくれます。室堂周辺を知り尽くしたこの人たちはライチョウが何時の時間にどこに出てくるかということをよく知っております。一人で室堂周辺を散策するよりもナチュラリストの出動の時間にあわせると楽しい室堂周辺の野鳥観察ができます。ライチョウ(雷鳥)ともこのようにした方がはるかに効率よく出会うことができす。

  ライチョウの富山県および立山での生息数(推定生息数)の調査記録を次の項目に掲載しておきましたが、立山では平成8年に334羽が確認され、平成13年の調査では167羽でした。

 日本に棲息しているライチョウ(雷鳥)は3000羽ほどということになっておりますが、北アルプスや南アルプスの稜線歩きをしているとよく姿をみますからもっと多くいても良さそうに思えるのですが、良い場所には多くのライチョウがいるということなのでしょう。ライチョウは氷河期の生き残りの典型ともいえる野鳥です。現代を健気に生きているライチョウを見ると、ライチョウが棲息する自然の状態を今より後退させてはならないと思うのが普通でしょう。

 中国から日本に移り住んだコジュケイはライチョウに似ています。コジュケイは裏のヤブや林や山に棲んでおりますが、ライチョウは本州では標高2000m(2400mという記述を多く見かけます)以上の高山にしか棲めません。室堂平の散策路に姿を現したライチョウ(雷鳥)のことを聞きつけてアッという間に30人ほどの人が集まてしまいました。ライチョウを知らないご婦人がニワトリがいると叫んだというのは本当の話です。ライチョウを苦労せずに見たければアルペンルートを使って室堂に行って下さい。

 八ヶ岳にはライチョウはおりません。富士山にライチョウを放したことがありますが根付きませんでした。白山ではライチョウが確認されております。

 キツネが3,000m級の高山に押し寄せております。キツネはライチョウを捕らえます。ニホンザルがライチョウの雛を捕らえたことが確認されました。日本のライチョウは存続が危ぶまれます。ハワイ島のマウナケアではヨーロッパ・ライチョウを放鳥していて根付いているように見えます。登山途中の鬼塚センターで休憩しているとライチョウがでてきて弁当のおこぼれをねだって食べます。

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